Oikawa Fly Fishing

小さくて美しい、偉大な魚をドライフライで狙います。 たまにTop water bass fishingも。

雑記 7 【釣り番組】

私の主観です。

【釣り番組】

現在、感染症の拡大を阻止しながらも経済活動を行う為に世界中が戦っています。この記事を振り返り見る頃には平穏な日々でありますように。

さて、不要不急の外出を控えている多くの人の為に様々なエンターテインメント企業や個人、アスリートの方々などが、得意な媒体を通して僕らの日常に素敵な、または有用な動画等を無料、有料で提供してくれています。

お子様の教育関連の物や、不要な外出を抑制する為の魅力的な動画。大人にも健康維持の為のストレッチや料理、趣味、資格取得、家事の手助け等など。

元々有料のコンテンツ等を無料で公開されている番組もあるようです。ありがたい事です。

さて僕も最近、専門チャンネルなども含めて釣り番組を視聴する機会がありましたので少し感想などを。

これらの番組には、お若い女性の方が多く出てらっしゃる事に気付いて少し驚きました。彼女たちは仕掛けをご自分で用意してキャーキャー言いながらもエサ付けまでも自身で行い、そして魚を釣りあげるのですから素晴らしい事です。また番組に華があって良いなぁと感じました。もちろんベテランの女性アングラーの方もいらっしゃいます。

対して男性のキャストはというと…

一般の人も居るような釣り場で仕事をしなければならず、声の大きさや立居振る舞いに気をつけながら番組を盛り上げないといけないようです。また釣り上げた魚を高々と掲げるのみならず、時にはロッドやリールなどのタックルを同時にカメラに写り込むように配慮しアピールせねばなりません。

身なりも茶色や金色のロングヘア、サングラスはスポンサーの事もあってか室内でも外しません。外しても頭の上には乗っています。彼等は個性(キャラクター)を打ち出す事で視聴者から支持されなければ生き残れない業界なのかも知れません。

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僕は数年前にこんな経験をしました。

僕から30m程離れた場所で、岸から釣りをしていた見知らぬ一人の男性が大きなバスをキャッチした時の話です。バスとのファイトに決着がついたその男性は、水中でハンドランディングしたバスをそのまま自身の頭上まで高々と掲げ上げたのです。

釣り場にはバスを高々と掲げる見知らぬ彼と僕と僕の友人が2人しかいませんでしたが、何の為に釣り上げた魚を高々と掲げる必要があるの?ルアーも外さずに。

釣り番組ではよくある光景かも知れませんし、個人的に撮影でもされていたのかも知れませんね。ただ僕の感想としては“滑稽”でした。

脱線しました。これらの釣り番組ですが…

国内の釣り人口を維持し市場規模の拡大の為に日々努力をされているのだとも感じました。

釣り人口が減少し続けると、巷の釣具店の店舗数も比例して減少し、その分の雇用が失われる事になるでしょう。需要と供給のバランスの変化により道具である釣り糸や釣り針等の販売価格は上昇するかも知れません。販売ラインナップが整理されて拘りの道具が世から消える事もあるでしょう。

釣具メーカーは売り上げが減少して、釣り場環境の保全や啓蒙活動に多くの費用が割けなくなり、メディア媒体も広告収入が減少するでしょう。また釣船、宿、漁協、釣り場周辺地域などにも経済的な影響があるでしょう。

また、釣り番組や釣り具店で見かける【アジング】【ハゼクラ】【メバリング】といったいったワード。

こんな言葉を聞くと、業界も大変なんだなぁと考えてしまいます。これらの釣りに専用のロッドやルアー、ラインがある事に少し違和感を感じますが、バス釣りでも同じような事があるので、僕にも免疫があると言えばあるはずですが、それにしても専用設計が多くて目眩がします。

業界?の【エギング】での成功体験が【〇〇ング】を加速させているのかもしれないですね。

話しは単純。売上=客数×客単価

新しい釣り方と専用タックルを【ワード】と共に提案し新規購入客を発生(増える)させる。普段は釣りをしない人達に対しては身近なフィールドで釣れるアジ、ハゼ、メバルをターゲットにおく事で気軽にエントリーしてもらえる機会を狙います。道具にはベーシックモデルに対してハイスペックモデルを並べれば、客単価を上げる事もお手のものでしょう。

防波堤のお父さんはいつもの一人での釣りが【アジング】、【ハゼクラ】、【メバリング】によって、奥さんやお子さんもご一緒に釣りに出掛ける事になるかも知れません。結果、釣り人口は増加し売上げも増えます。何よりご家族で共通の趣味があるなんて素敵な事です。

こうやって業界の努力などで釣り人口が増加すればそれはとても良い事でしょう。

でもですよ、釣り人口が減少する事を切り口に変えて見てみると…

釣り人口の減少でマナーの悪い釣り人も相対的に減り、良識ある普通の釣り人の地位回復があるかも知れません。

(絶対量が減るという意味で)フィールドから釣り道具のパッケージゴミや釣糸などのゴミが減り、水中に留まる鉛やプラスチックも減るでしょう。水鳥やカメは釣り人が起因となる被害が減り、河川、湖沼、海は浄化されるのかも知れません。

ザックリ言うと釣り人口が増えようが、減ろうが、釣り人や釣りに携わる人々が環境負荷を少なくする努力や、健全で思いやりのある行動をとれないようであれば、魚資源は減ったり、釣り禁止のフィールドが増え、どのみち釣り業界の未来は明るくないような気がします。

釣り番組を通して、釣り人のマナーが向上するかどうかは分かりません。この文章を読んで頂いた皆さんと僕が同じ考えではないでしょうし、それが健全なあり方でしょう。建設的な議論の結果として社会的にマナーの守れる釣り人が増え、釣り人の価値が上がり、釣りをしない人達が釣りをしてみたいと思ってくれる事が必要なのです。

僕はフィールドでゴミを拾う事があります。釣り禁止の場所に立ち入る事もありません。悪天候での釣りも避けるようにしています。密漁もしません。釣り場付近(どこでも)での違法駐車など、もってのほかです。でも釣り上げた魚を死なせてしまう事があります。木の枝や草に釣り針を引っ掛けてしまい、回収出来ずに釣り糸等をフィールドに残してしまう事もあります。

それでも、自己満足ですがマナーの良い釣り人とはどうあるべきか考え、行動する事は止めません。

最近では自家用車使用、寄り道なし、水筒持参、常に危険度の低い方を選択し、時には釣行そのものを我慢するなど釣り人に求められるマナーで自分が出来る事はいくつもあるのではないかと考えます。