Oikawa Fly Fishing

小さくて美しい、偉大な魚をドライフライで狙います。 たまにTop water bass fishingも。

雑記 10 【予感】

私の主観です。

 

【予感】

 

ある程度の経験を積まれた釣り人であれば少なからずある事でしょう。

「今日は良さそう」とか

「今日はダメかも」など。

 

僕の場合、釣りで目標としているものがあるとすれば、バスのトップウォーターフィッシングでは、狙ったポイントにお気に入りのプラグを最初のキャストで届けポーズの後のワンアクションでスプラッシュバイト!で釣る事。背景が夕焼け空なんかだと最高です。もしジャンプしたバスをバラしたとしても、オレンジの空にエラの鮮やかな赤が映えていればそれで満足です。

イカワのドライフライフィッシングでは婚姻色の鮮やかな魚を狙った場所への最初のキャストで静かにキャッチする事です。両方似たようなものですね。

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さて僕の場合、どんな釣りであっても釣り場に到着して道具を準備する時は何時もワクワクして、気持ちが前のめりになっています。

特にガイドにラインを通している時は自分に言い聞かせています。

「慌てなくても大丈夫。落ち着いて」

 

このワクワクはただの期待感で【予感】ではありません。この期待感からくる前のめりは毎回ありまして、知人などと連れ立って魚釣りに出掛けた場合などは僕の準備だけあっという間に終わるのです。で、僕は少しでも早く釣りがしたいのですが知人の準備を待つ訳です。時には知人の煙草を待つ事もあります。

このもどかしい時間を僕はどう過ごすべきかの解決策は今後も見つからないでしょう。人それぞれのペースがありそれらは尊重せねばなりません。

 

で、期待感とは別に僕の頭に時々降ってくる【予感】について考えてみると、期待感は高揚した感じで裏切られる事が多いけどダメージは少ない。対して【予感】は冷めた感情の中で具体的なイメージが映像で見えるのです。

 

釣れる時の【予感】は空の明るさやポイント、風向き、魚とのファイトシーン。釣れない時は帰り道のハンドルを握る手と交差点の赤信号。

実際に印象深く記憶に残るバスをキャッチした時は、釣れる【予感】がした事が何度もあります。例をあげるとボートに同乗していた知人に対して「あのポイントでナイスバイトのバスを釣るよ」と宣言してから釣り上げたケースは2回あります。いやいや、キャスト毎に宣言していればそう言う事もあるでしょう。しかし僕は過去に2回だけ【予感】に基づき宣言して、その2回ともメモリアルなバスをキャッチしました。

 

いままでの経験を客観的に思い返すと、合理的に魚が釣れる為の好条件が揃った状態であっても必ずしも【予感】がある訳ではないが、それでも魚は釣れる。

逆に全く条件が悪いのに何故だか釣れる【予感】が降ってきた時は、やっぱり釣れる。

 

さて、前のめりの僕の頭の中に湧く冷めたイメージ。期待感とは違うこの【予感】。不思議な感覚ですが、釣り人としての経験からくるモノなのか、イメージする事で丁寧な手順を取り結果が良い方に出ただけなのか。

 

また、釣れない【予感】はフィールドに到着してすぐにやってくる事があり、これらは良く当たるので覆すためには相当なエネルギーを消費する事になりますが、我慢強さとそれを愉しむ方法を僕は心得ているので問題ありません。

 

これらの【予感】が経験からくるのであれば、あらかじめ沢山の経験をしておきデータを蓄積する事が【予感】を感じる為の近道かも知れません。そしてデータの蓄積は目に見える事象だけでは無く、匂いや音、肌に感じる湿度や気温、体に感じる空気の重さ軽さの感覚的なモノ。これらを本人の自覚がないままに脳がインプットしていて、あるタイミングでこれらの要素を単独か複数、検知した時に【予感】レポートとして自覚させてくれているのかも知れません。

 

釣れない【予感】は不要で、釣れる【予感】だけを受け付けるようにコントロールできればより釣りを愉しめるのですが、学校や会社または家庭生活のように良い【予感】だけという訳にいかないのが人生というモノでしょうか。