memories 1 【14歳の時】
私の体験を綴ります。30年以上、もっと前の話。
オイカワではなくブラックバスのトップウォーターフィッシングが背景にあります。
こちらは1999年〜2004年頃に私が運営していましたホームページからの転載です。当時【episode】として掲載してましたが【memories】の方がしっくりくるかと。
【14歳の時】
14歳の時、初めてバスを釣った。
「バス釣りに行こうよ」
友達のM尾君に誘われて、近所のT池に向かった。
当時、リールや竿といえば海釣りで使う様なゴツい物しか持っておらず、使う道具は今思い出しても苦笑してしまうようなヒドイモノだった。
当然、餌釣りをするものだと思っていた私に、
M尾君は釣針の付いた変な金属の塊を手渡してきた。
「投げて、巻くだけや。」
それだけの事らしい。“餌はつけないのか?”
どうやらその金属の塊で魚を引っ掛けるらしい。
言われたままに、道糸の先端に金属塊を取り付けた。
池の中央部に向かって剣道でいう上段の構えから
「えいっ!」と投げ込んだ。
”こんなんに引っかかる魚、おるんか?”訳もわからず取り敢えず巻いてきた。
何回か繰り返した時、ゴミが引っかかった。
ウキ釣りや脈釣りみたいにアタリが判らないから楽しくなかった。
ゴミが引っかかって尚更、面白くない。
ところが、巻き取り半ばにゴミが暴れ出した。
ゴミではなく魚が引っ掛かったらしい!!
”おおっ、魚が引っ掛かってる。”
竿を持つ手には確かに生き物の動きが伝わってきた。
なんとか取り込み、更にビックリした。
釣り上げられたその初めて見る魚は、例の金属塊を口に咥え込んでいたのだ。
ブラックバスを初めて釣った。
ヒットルアーはスプーン。
©︎ 1999 yukkylucky13