memories 19 【大人と子供の境界線】
私の体験を綴ります。30年以上、もっと前の話。こちらは1999年〜2004年頃に私が運営していましたホームページからの転載です。当時【episode】として掲載してましたが【memories】の方がしっくりくるかと。
【大人と子供の境界線】
昔、Heddonの【Baby torpedo】が水面に落ちる寸前で、対岸の悪魔の触手かと思えるほど複雑に絡み合った木の枝に捕まってしまった時の話。
この【Baby torpedo】は大切な思い出のあるプラグだったから、なんとかして回収しなければいけないと思案した。
ラインはあっさりと切れてしまい、プラグと僕を結ぶ線は文字通り無くなっていた。
水深は深く、対岸の森に辿り着く道も無い。
最終的には、着ていた服を脱ぎ、パンツ1枚の姿で対岸まで泳いで行った。
(非常に恥ずかしい格好だったが)
※危険ですのでマネをしないで下さい。
四苦八苦でなんとか【Baby torpedo】は手元に戻った。
今、もし…
岸からキャストした大事なプラグが、対岸の木に引っ掛かってしまいラインも切れたら…
あなたや私は、どうやってその【宝物】を回収するのでしょう?
水辺が浅ければ、靴を脱いでズボンを捲り上げ水中を歩くでしょうか?
或いは、靴は脱がずに水の中を歩くでしょうか?
または水辺は避けて徒歩で迂回し対岸の林の中に入っていくでしょうか?
それとも【宝物】は諦めますか?
そもそも【宝物】として認識してましたか?
【宝物】だけども、そこまでしては別に…かも知れませんね。
考えると他にも沢山の方法や可能性が有り、消去法や優先順位などで意思決定をするのでしょう。
その結論を客観的に省みて下さい。
あなたの結論は【オトナ】の判断でしょうか?
それとも【コドモ】じみてますか?
そして結論を愉しんで下さい。
オトナトコドモノキョウカイセン。
そんなモノサシがある筈もなく、線を引くのは困難でしょう。
法が定める年齢に達すれば【オトナ】としてそれなりの権利と義務と責任が付与されますが、精神的な部分ではどうでしょうか?
それは定義が難しいテーマだと思いますが
自分の基準で客観的に自分を見た時には推し量る事も出来るのでしょう。
考え方もそれぞれですが、出来る事なら
内なる少年の情熱と無邪気さは忘れたく無いモノです。
しかし、そういう思考を持つ事自体が【オトナ】の価値観のひとつかも知れません。
©︎ 1999 yukkylucky13